レッスン通信♪ (第19号)

生徒のみなさんへ

季節の変わり目で、風邪をひいたり、アレルギー症状がひどくなったりと、

体調を崩している方も多いようですね。

寒がりの私は、早々に冬支度にかかっています。

今日、生徒の通う小学校で、公開授業がありました。

11月に開かれる音楽会の伴奏者に選ばれた男の子が、練習を兼ねて、

ピアノを弾くと言うので、様子を見に授業に出かけました。

音楽室の前で待っていると、とても緊張した顔つきのK君がやって来ました。

昨晩も今朝も、出来る限りの時間を作って、今日のために準備してきたと、

聞いていたので、「大丈夫!落ち着いて弾くんだよ!」と声をかけました。

さあ、授業が始まりました。

新任の音楽の先生は、声楽科のご出身らしく、とても綺麗な声で、

発声の仕方や顔、口の使い方の指導が、とても細やかでした。

しかし、授業が進み、あと5分で終わり、という頃になっても、

K君が伴奏する気配はなく、だんだん私も落ち着かなくなっていました。

そして不安的中!

伴奏を披露する場もなく、授業は終わりに...。

「おいおい!何か大切なこと、忘れてやしませんか?」と、怒鳴りたい気持ちが~。

言うか言うまいか悩んでいた時、後ろを振り向いたK君の顔を見た途端、

私の足は、ツカツカと先生の元へ向かい.......... はい、また言っちゃいました。

「今日、弾いてもらうから、ペダルの練習もしておいてね!」と、先生がおっしゃったから、必死で練習したこと。

この1ヶ月、「できない箇所は 100回練習!」を守って弾いてきたこと。

そして今朝から、ずっと緊張して、この時間を迎えたこと。

慌てた先生の対応で、グランドピアノじゃなかったけれど、何とかオルガンで

弾かせてもらえました。

真剣に弾くK君の横顔を見て、感極まって涙が出ました。

今回、彼らが歌う曲の歌詞は、

「大切なものは失ってから気付く、だから、遅すぎないうちに、

自分にできる限りのことをしよう」という内容のものでした。

『大切なもの』は色々あるけれど、「人を信じる気持ち」や「信頼感」は、

とても大事だと思いました。

一度失った信頼感を取り戻すのは、難しいですものね。

今日一日で、

「緊張した顔」

「悔しいような、やるせないような、がっかりした顔」

そして、ピアノを弾いた後の「達成感に満ちた明るい顔」

のK君を見て、自分にとって大切な人たちの顔も、もっともっと見なくちゃな~

と感じました。

そして何より、頭にくると、後先を考えず、動いちゃう私は、この大人気ない

行動パターンを、大いに反省する一日でした。

生徒の皆さん、ごめんなさい。

明日から、また、子供達に「先生、また、やっちゃったね~(・・;)」と笑われそうです。

いや、呆れられちゃうかな。

でも、ある人が、こう言ってくれました。

「明日につながる生き方ができれば、後悔や反省は不要です。」と。

勉強になった一日でした。

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